間取りの歴史
みなさん初めまして。
新入社員で設計担当の平林です。
新入社員といっても50歳のおじさんです。
住宅設計の仕事に携わって30年近くになります。
よろしくお願いいたします。
今回、住宅造りに欠かせない間取りの歴史について書かせていただきます。
日本の住宅は、時代を重ねるごとにその時代の生活様式に合わせ変化してきました。
現存する最古の住宅は14世紀ごろ、室町時代に建てられたものだそうです。
そこまで、さかのぼると随分掛かるので、江戸時代ごろから見ていきましょう。
江戸時代の間取り
江戸時代、家を持てるのは地主や自作農を営む農家でした。
農家がほとんどだった時代で、小作農をされてる方々は地主や自作農の家に間借りして生活していました。
地主や自作農の家は、いわゆる田の字型といわれる間取りでした。
その特徴は、玄関から土間が広がり、そこで料理をしたり農作業を行っていました。
食事は、いろり付きの茶の間でし、おじいちゃん・おばあちゃんは仏間で寝起きしました。
家の一番よい場所に座敷があり来客用に使っていたそうです。
その他の部屋で、夫婦や子供たちが寝ていました。
外の離れにトイレやお風呂、納屋や家畜小屋などがありました。
△ 江戸時代の間取りイメージ
明治・大正時代の間取り
この時代は、仕事が農業から商業へ大きく変わった時代です。
都市部の生活は大きく変わり住宅を新築する人が多く応接居間や書斎などが間取りに取り入れられました。
このころ上水道も整備されていったためトイレや風呂も家の中に作られていったそうです。
しかし地方では農業が続き、古い家を修理したり増築・改築しながらゆっくり新しいものを取り入れていきました。
△ 大正時代の間取りイメージ
昭和の間取り
昭和は当初、それまでの間取りと大きく変わりませんでした。
しかし戦争で都市部の多くの住宅が消失してしまったので、掘っ立て小屋を建てたり地方の実家へ戻る人が多かったそう。
戦後、昭和30年頃からは、高度成長期を迎えます。
昭和40年代マイホームを建てる人が急増しました。
ただ、まだまだ男尊女卑の流れがあり座敷や主人の寝室は良いところに
女性が立つ台所は条件の悪いところに作られました。
また、このころから居間(リビング)と食事室兼台所(ダイニングキッチン)が間仕切り戸で仕切る形で作られるようになりました。
△ 昭和の間取りイメージ
平成の間取り
平成では家長制度がなくなり間取りも大きく変化します。
主人の部屋も2階になり女性を主にした間取りとなっていきます。
南側の明るい場所にキッチンが配置され、リビングとダイニングを一体で広く使うスタイルが主流になりました。
また仏間や床の間が不要となっていき、和室は客間や家族団らんのスペースとして、リビングと一体利用する間取りが増えました。
△ 平成の間取りイメージ
これまで書いてませんが、昭和~平成にかけて建売住宅といわれるものも数多く建てられました。
住宅会社が用地買収し30坪程度ずつに土地を区画割。
いかに多くの住宅を建て利益を得られるかを考え
小さな間取りで数多くたったものです。
そこには、出来合いの住宅ゆえ生活に不便な間取りも多かったと思います。
△ 昭和の建売住宅イメージ
これからの間取り
令和となった現在、SNSや動画サイトなどで、建て主が住宅や間取り、家の外観など多くの情報が
得られる環境が整いました。
今までの住宅の常識にとらわれず、建てる側が建築会社に希望する情報を提供できることで
理想の間取りができる時代です。
我々は、その実現に向け皆様に、より協力できるようこれからも頑張ってまいります。