夏の暑さは年々厳しくなる!
こんにちは!マスノホームズでお客様サポートを担当している「おおちゃん」こと太田和宏です。 今回は、近年ますます厳しくなっている夏の暑さの原因と対策について、わかりやすくご紹介します。
数値で見る「日射のパワー」とこれからの住まいづくり
「昔より夏が暑くなった」と感じる方が多いのではないでしょうか。 これは感覚だけではなく、実際の観測データからも明らかになっています。
1. 大阪の真夏、1㎡あたり5〜6kWhの太陽エネルギー
気象統計によると、大阪市の8月、晴れた1日で1㎡の水平面に降り注ぐ日射量は約5.4〜6.1kWhです。
【出典:気象庁過去の気候データ / WeatherSpark(大阪市の平均短波放射量)】
これは、1㎡の窓ガラスに5〜6時間分の電気ストーブの熱が1日中当たり続けるイメージです。 つまり、家の暑さの大きな原因は「外気温」だけではなく、窓や壁に蓄積される日射熱です。
2. 過去5年間で気温は確実に上昇
気象庁の観測データでは、 ここ5年間(2019〜2023年)の大阪8月平均気温は、1991〜2020年の平年値より約0.6〜0.8℃高く推移しています。
【出典:気象庁 気候統計情報「月ごとの平年値と偏差」】
さらに、35℃以上の猛暑日が増加しており、 毎年、観測史上最多の猛暑日が記録されています。
3. 今後の見通し:さらに「暑さ対策」が必要に
気候変動に関する国の長期予測(環境省・気象庁)によれば、 今後30年で夏の平均気温はさらに0.5〜1.0℃程度上昇すると見込まれています。 「昔と同じ家の作り方」では夏の暑さに耐えられなくなる時代が来ています。
4. 専門家が伝えたいこと
私たち住宅の専門家が強調したいのは、「エアコンに頼る前に、家そのものを日射から守ること」です。
日射熱を防ぐポイント
1. 窓の外で熱を止める
(アウターシェード・庇・緑のカーテンなど)
2. 設計段階で日射対策を組み込む
(軒・袖壁・高断熱仕様)
3. 室内で熱を遮る
(ハニカムブラインド・二重窓など) これらを組み合わせることで、冷房効率が大幅に向上し、夏でも快適に過ごせる家になります。
ポイント1:日射熱は「外」で遮る!
窓の外で日差しを遮るだけで、室内への熱流入の7割以上をカットできます
【出典:LIXIL建材総合カタログ「スタイルシェードの遮熱性能」】。
① 外部シェード(風を通しながら熱を防ぐ)
② 電動ブラインド(角度調整で光だけ取り込む)
③ すだれ・よしず(昔ながらの方法)
④ タープ(DIYで簡単に設置)
⑤ 緑のカーテン(植物で日陰を作る)
ポイント2:建物の工夫で日差しを防ぐ
① 庇(ひさし)や軒 夏の高い日差しは遮り、冬の低い日差しは取り込む
② 袖壁 横からの西日を遮る ポイント3:どうしても入る熱は「室内」で止める」
① ハニカムブラインド 空気層で断熱性を高める
② 内障子 二重窓効果
③ 発泡スチロールを窓にセット DIYで短期間の強い日差しを遮断(厚み2〜4cm・白色)
ポイント4:エアコンの正しい使い方
「電気代がもったいないから」と止めるのは逆効果。 25~27℃設定で24時間弱風運転 部屋を一定温度で保ち、省エネになります。
※ご家族の生活スタイルによって変わる場合がございます。
まとめ
大阪の夏は1㎡あたり5〜6kWhの熱エネルギーが降り注ぐ
過去5年で猛暑日が増加し、気温も上昇傾向
今後もさらに暑さは増す見通し
→ これからの家づくりでは「日射熱対策」が欠かせません!
追加アドバイス~
UA値(外皮平均熱貫流率)は0.46以下が理想です(HEAT20 G2レベル)。
日射遮蔽対策を行うことで、省エネ性能だけでなく、夏の健康被害(熱中症リスク)も大幅に軽減できます。
出典リンク(参考にした主要データ)
気象庁 気候統計情報:https://www.data.jma.go.jp/
WeatherSpark(大阪市気候統計):https://ja.weatherspark.com
環境省「日本の気候変動予測」:https://www.env.go.jp/