こんにちは。さっこです。
先日、南大阪のカフェやランチのお店を紹介する雑誌をなんとなく見ていたところ、
あるページの写真に懐かしい顔を発見し、ページをめくる指が止まりました。
私たちが和歌山市内に住んでいた頃、近所のオシャレなショットバーで働いていたN君でした。
N君が作るものすべてが美味しかった。(N君がいるときだけの裏メニューがあったのです)
水割りすらも「味が全然ちがう」と言って、主人はN君の手が空くのを待って
オーダーしていたほどでした。
仕事帰りに、パスタだけを食べに来る友人もいました。ショットバーだというのに。
N君のお店ですが、「予約がベター」だそうです。やっぱり。
和歌山市内の工務店で設計を担当させて頂いたお店を思い出しました。
オーナーシェフは大阪市内の某有名ホテルでシェフをされていた方です。
プレッシャー。しかもテナントビル、契約したとたん家賃が発生します。
工期厳守。解体しながらの採寸、設計、打合せです。
お客様とお打合せの後、図面作成。そして夜、現場から帰ってきた監督と相談、打合せ。
引き渡しまでの毎日、仕事が終わるのが10時~11時でした。でも楽しかった。
みんなが「良いお店をつくりたい」一心でした。
もうこのお店がオープンして5年経ちますが、ずっと「予約がベター」なお店です。
嬉しいかぎりです。
このお店がオープンして間もない頃、担当の大工さんから監督に電話がありました。
「ある人から、〇〇(このお店の屋号)っていう店が最近できたんやけど、あんな店したいんや。
あんな店、作ってくれへんか?って偶然 言われて!」
作り手にとって最高の褒め言葉をいただいたね、と監督と喜び合いました。
副社長まっすんが「お客様から涙流して喜んでもらえる、こんな幸せな仕事はない。
次、生まれ変わっても建築屋になりたい」としょっちゅう言っています。
でも以前 私が働いていた某ハウスメーカーでは、ある営業さんは私に言いました。
「もう建築関係の仕事は嫌です。お客様に怒られてばかりじゃないですか。」
この差は何でしょう。
「水割りなんてお酒と水と氷だけやのに、何で味が違うの?」
「N君は一つ一つの作業が丁寧なんや。その上、美味しくなるひと手間かけてる。」
なるほど。