「ヒートショック」言葉はご存知ですよね。
例えば、冬の夜中暖かい布団を出て震えながら冷え切ったトイレへ向かう。
身体は20℃以上の温度差にさらされ、健康への多大な影響を受けます。
これが健康には良くないことは容易に想像が付きます。
この温度差が大きいと血管が急激に収縮し心臓や脳への負担が高まり、
結果的に死に至るような重篤な病気になってしまうといった事が起こります。
私の周りの人。いや、世間一般なのかもしれませんが、ヒートショックへの意識が低いように思います。
夏場の朝、ご主人やお子さんを会社や学校へ送りだすとき、こういう会話を耳にします。
「今日は暑くなりそうだね、熱中症に気を付けて水分はしっかり取ってね」
よく聞きます。
ところが、冬場になると「今日は寒そうだから、ヒートショックに気をつけてね」
なんて会話はほぼ聞くことが出来ません。
よくあるのが、「今日は寒そうだから、暖かくして風邪ひかないようにね。」くらいだと思います。
ヒートショックへの理解不足がこういった意識の低さに現れているのでしょうね。
さて、総務省、消防庁の報道資料によると2019年5月から9月までに熱中症で救急搬送された方は
71,317人そのうち死亡者は126人だそうです。
ところが、東京都健康長寿医療センター研究所が行った調査では、2011年の1年間で、
全国で約17,000人もの人々がヒートショックに関連した「入浴中急死」に至ったと
推計されました。この死亡者数は、交通事故による死亡者数の3倍をはるかに超え、
そのうち高齢者は14,000人と大多数を占めています。
(東京都健康長寿医療センター研究所パンフレットから抜粋)
現在でも、犠牲者の数はほぼ横ばいと聞いています。
これは熱中症とは違いヒートショックが多くの疾患を発症させる一因となっているからだと推測できます。
さて、これを読んで「危ないのは高齢者だよね」とは思わないでください。
若くても毎年冬になると身体への負担になります。
それが何十年も続くと健康寿命が短くなることも考えられます。
いずれ、誰もが高齢者になるのです。
最後に。冷暖房費の節約>健康維持になってはいけないのです。
冷暖房を惜しまず、快適な暖かい家を目指しましょう。