日々の暮らしに不可欠な洗面。天板にシンクに水栓蛇口に…と、空間を構成するパーツは同じでも、実はそのセレクトによって個性が出やすい場所でもあるんです。
毎日使う場所だからこそ、気分の上がる場所にしたいもの。とはいえ、どんな風に個性を出せばいいのだろう?そんな方に、これまでの事例を元にした造作洗面をご紹介します。
目次
1.スタイリッシュさを演出するモールテックス天板
水栓など細かいパーツの好みはあっても天板を決めている方はあまり多くありません。
その場合にはイメージを伺って提案させていただくことがありますが、中でもスタイリッシュにしたい方におすすめしているのが、意匠性と機能性を併せ持った左官材モールテックスの天板です。
セメントのような質感を持ちながらも水に強く強度の強いことから、水回りにも使いやすいのがモールテックスの特徴。こちらのおうちもモールテックスの天板を採用しています。
朝晩忙しい時間帯であっても家族みんなが横並びで準備ができるようにと鏡を3面繋げ、横長の洗面台を造作。シンクは「頭を洗う」ということが前提にあり、大きめのサイズをご希望。
ワイドで深さのある長方形のシンクを選ばせてもらいました。また同じ用途から立水栓は引き出してシャワーのように使えるホースタイプにしていますが、スタイリッシュさを保つため、あまり大きく目立たないデザインを採用しています。
2.日々木を感じたい方に、温もりあふれる木の造作洗面
自然素材が好きな方であれば、こういった木を生かした洗面も。
木は水に弱いから難しい? いえいえウレタンでコーティングすれば、水に負けることはありません。
こちらの洗面も天板の木をウレタンでコーティングし「木の温もり」をベースに仕上げています。鏡にも木の枠をつけて全体をコーディネート。鏡部分は内側に収納を付けるかどうかでも少し雰囲気が変わってきます。こちらの場合は収納なしのタイプです。
タオル掛けや収納部分の取手は細い黒のアイアンバーを使用。木とアイアンの相性は言わずもがな。三角のモザイクタイルも、さりげないアクセントとなり、全体的に温もりを感じる空間を作り上げています。
また靴を洗ったりするスロップシンクとしての役割ももたせたいというご要望に応え、大きめのシンクをセレクト。水栓は掃除のしやすい壁出しタイプをセレクトし、水回りに不可欠なコンセントはシンクから少しずらした配置で造作しています。
3.洗面にもカフェのようなヴィンテージスタイルを
使い勝手以上にデザインを重視するというのも1つの選択肢です。こちらはヴィンテージスタイルを重視したカフェのような洗面が特徴的な事例。家全体がカフェ風に統一されたイメージなことから、洗面空間もパーツ1つ1つにこだわりと遊び心がたっぷりと詰まっています。
鏡面は横にスライドする建具を取り付けて造作し、壁出しの水栓は真鍮のレトロなツーバルブ式。レトロな照明やチョコレートのようなやや無骨なレンガ調タイルも表情があっておもしろいですよね。ヘリンボーンの床も全体のテイストとの相性がよく、それぞれに主張がありながらも統一感が取れた洗面空間に仕上がっています。
シンク下をオープンにするのか見えないよう収納にするのかでも表情に違いが出てきます。オープンにした場合にはすっきりと見え、ゴミ箱や体重計、洗濯カゴなどを置いたりと、さまざまな使い方ができますね!
4.タイルを洗面のアクセントに
耐久性があり、デザインバリエーションも豊富なことから個性を出しやすい素材と言えば、タイル」。大判のタイルからモザイクタイル、サブウェイタイル、さらに正方形に三角形、六角系と大きさも形状も様々。3Dタイルやガラスタイル、変形タイルなど、質感やディテールも含めると実にバリエーション豊かに揃います。
例えば、こちらは全体としては天板が広く、作業スペースも確保しながらの一体型洗面空間の代表的な例。使用したTOTOのシンクとツーバルブの水栓も人気の組み合わせで、収納付きの木枠の鏡に天板もモールテックスでスッキリと。
このシンプルな組み合わせの中、個性を発揮しているのがヘキサゴンタイルです。モールテックスと統一感のある色味で、程よく馴染みながらもデザイン性を表現。タイル壁の両側にはニッチを造り、小物を収納できるようにしています。
5.使い勝手抜群の室内洗面
洗面と言っても、最近では洗面室とは限りません。こちらの住まいでは、リビングの一角に洗面台を造られました。日常的に過ごす場所だからこそさっと使うことができ、勝手の良さは抜群です。
見ていただければわかるのですが、こちらの洗面の特徴はその場所だけでなく、天板のモザイクタイルにもあります。細かくさまざまな色彩が入り混じったオリジナリティ抜群の天板タイルは、とにかくかわいい!の一言。
タイルだけでなく水栓もデザインを優先したツーバルブ式。中が収納になった木枠の鏡の上にはブラケット照明がやわらかな光を照らし、施主様の「好き」が詰まった洗面に仕上がりました。
場所も色もデザインも自由! 想いを形にしませんか?
お手入れを考えると、選択肢は自ずと狭まってきます。タイルって実は小割りにすると目地が多くてお手入れが大変になりますし、ツーバルブの水栓は温度調整が面倒に思うかもしれません(でも最近はリモコンの設定温度を固定しておけば、熱いお湯が出てこないようにもできるんです)。
とはいえ、ご自身の好みを優先するのが実は一番だと思っています。私はこれがいいんだ!という強い意志は何にも変え難い個性。そして、造作だからこそできることって色々とあります。もちろん、派手にすればいいのではなく、シックにしたい、シンプルにしたいというのもその人らしさ。
だからこそ、私たちマスノホームズではできる限りその想いにしっかり寄り添います。
まずはあなた「らしさ」をぜひ教えてください。