空気がギュンと引き締まって、日々冷えこみが強くなってきました。
あちこちにイルミネーションが灯り、なんだか世界がキラキラして見える季節の到来です。
灯りには心ときめかす不思議な力があると思いませんか?
外で見るロマンティックな光も素敵ですが、同じように家の中の灯りだって日々を満たす光になるんです。
今回はそんな“照明”のお話です。
みなさんにお聞きします。
照明にこだわっていますか?
「明るくなればそれでいい」
「こだわるなら建てた後でも大丈夫」
なんて、優先順位を下げてはいないでしょうか。
もちろん考え方は人それぞれ。
でも、経験の上でお答えするならば、家づくりの最初からしっかりこだわっておいてほしい部分だったりします。
なぜなら、照明は作りたい家のイメージを左右する存在。照明の役割を考えると、当然「家を明るくする」は大前提なんですが、機能性だけでは語れない役割もたくさんあると思っています。
明るさをメインにしながらも器具でオシャレな空間を演出することはできますし、間接照明で部屋全体にニュアンスある光を作ることも可能。逆に見える照明ならとびきりテンションの上がるデザインにすれば、毎日が楽しくなることうけあいです!
そう、照明は空間を演出するための大事な要素。家の居心地に大きく影響してくるんです。せっかくの新生活、心躍る至福の空間を作りたいじゃないですか。ならば、ぜひ照明にはこだわってください!
では、どんな風にこだわるべきか。
大きくは照明器具とその光らせ方にあります。
器具の種類で言うと、天井から吊り下げる「ペンダントライト」に壁から突き出す形の「ブラケット」、天井に埋めこむタイプの「ダウンライト」や天井に取り付ける「シーリングライト」、また天井や壁、床などに光をあてて反射光を取り入れる「間接照明」など、さまざまな形状があります。
そして、光らせ方はそれこそ多種多様。実用性の必要な場所なのか、談話をしたり寛いだりするための部屋なのか、空間ごとのニーズによってポイントが変わります。賃貸のシーリングを基準に考えると「しっかり明るいのがいい!」となりがちですが、考えてみてください。その照度(明るさ)、本当に必要でしょうか?
例えば、ペンダントライトはさまざまなデザインがあって、好みを選びやすい半面、部屋全体を照らすには照度が低め。でも実は少し照度を落とすことで逆に寛げることもあります。それよりもデザインが部屋のアクセントとなるなら、むしろそっちの方が気分が上がりますよね?
もちろんデザインだけではありません。器具よりもバランスを優先した方が“暮らし心地”自体は上がってくるのですから。
例えば、昼間などの消えている時に意匠的になっているかも重要。消灯している空間でも照明の魅力が発揮されているか、空間に溶け込めているか、ぜひそういうところも大事にしてほしいポイントです。サイズ感や他の照明との組み合わせを間違えるとせっかくの空間がもったいないことになってしまうのでご注意を!
また細かい部分で言うと、明るさだけでなく、光の色温度によっても室内の雰囲気は大きく変わります。
オレンジがかった温かみのある「電球色」に落ち着いた明るさの「温白色」、自然な光に近い「昼白色」、そして青みがかった爽やかな色味を持つ「昼光色」。寛ぐには電球色や温白色がよかったり、キッチンには動線が暗くなる電球色よりも昼白色の方が向いていたりと、用途で選び方は変わってくるものです。
他にも、小さい子がいるなら人感センサーを取り入れるか、自分たちでお手入れできる場所にあるのかなど、考えることはたくさんあります。だからこそ、最初から照明計画を取り入れることがおすすめというわけなんです。初期段階でしっかりと考えることで、回避できる面倒や違和感がたくさん。完成時の満足度は確実に違ってきます。
きれいさだけでもなく、使い勝手だけでもない照明の奥深さ、わかっていただけたでしょうか?
内装のデザインにこだわるならば、照明にもこだわりは必須。イメージがうまく掴めない、という場合はぜひご相談ください。イメージパースなどを用いてベストなプランを提案いたします。