日本は地震大国。いつどこで大きな地震に見舞われるかわかりません。近い将来には、南海トラフ巨大地震、首都直下地震などの大規模地震の発生が迫っていると指摘されています。南海トラフとは、遠州灘から日向灘沖にかけて太平洋沖に伸びているプレート境界を指します。南海トラフを震源とする地震は周期的に発生しており、記録が残っているもので90~150年の間隔で発生しています。
1946年の昭和南海地震から70年以上経過した現在、30年以内に次の南海トラフ地震が発生する確率が70~80%といわれています。では、起こるかもしれない大地震に対してどのように備えればよいのでしょうか。
耐震等級3が持つ意味とは
多くの犠牲者を出した2016年の熊本地震では、余震・本震あわせて震度7が2回観測されています。この地震で被害のあった建物は、旧耐震基準の木造住宅だけではありませんでした。
それまで安全とされていた基準(平成12年度新耐震基準)の住宅にも複数の全壊・倒壊被害が報告され、建築業界にも大きな衝撃が走ったのです。ただその中にあって、耐震等級3の建物には倒壊被害がなく、ほとんど損傷を受けずにすみました。
このことから、住宅の被害を抑えるためには、耐震等級3の家が望ましいといえます。
耐震等級
地震に対して構造躯体の倒壊、崩壊等のしにくさを評価・表示するもの。
■ 耐震等級1・・極めてまれに発生する地震の力(建築基準法施行令内88条第3項に定めるもの。震度6~7相当)に対して倒壊・崩壊しない程度。
■ 耐震等級2・・耐震等級1の1.25倍の力に対して倒壊・崩壊しない程度。長期優良住宅基準。
■ 耐震等級3・・耐震等級1の1.5倍の力に対して倒壊・崩壊しない程度。最高レベル。
※新築住宅の住宅性能表示制度ガイド等参照
熊本地震における木造建築物(住宅性能表制度創設(平成12年10月)以降)の被害状況
■ 建築基準法レベル※住宅性能表示未取得物件(平成 12年6月~)及び耐震等級1のもの
‣倒壊 7棟 ‣大破 12棟 ‣軽微・小破・中破 101棟
■ 耐震等級3
‣倒壊 0棟 ‣大破0棟 ‣軽微・小破 2棟
※国土交通省「木造建築物の倒壊の原因分析」より
許容応力度計算でプラスαの安心を
コンクリートや鉄骨造などの建物の設計に義務付けられている構造計算。建物の安全を確認するためのものです。
建物そのものの重さ、人や家具、雪、風、地震などさまざまな力が加わったときに、建物がどのように変形し部材にどんな力がかかるかを詳細に計算します。
一般的な木造2階建ての建物には義務化されていませんが、マスノホームズでは許容応力度計算を実施することを推奨しています。
耐震+制震のハイブリッド対応
熊本地震では2か月間で1700回を超える有感地震が発生しました。震度7を2回観測したばかりか震度5を超える余震も多くあり、本震に耐えることができた建物もその後の地震によってダメージを受けてしまい、倒壊に至ったケースも少なくありません。
この「繰り返す揺れ」に対応するため、マスノホームズは住友ゴム(株)の制震技術「MIRAIE」を採用。構造躯体を末永く守ります。